若女将の加太便り

誕生15周年記念 ひいなの湯リニューアルOPEN!

皆さまこんにちは。

スーパーの店頭にも桃が並ぶようになりました。
和歌山は言わずと知れたフルーツ王国です。

桃を見ると決まって思い出すのは二人。
一人は実家の母、一人は京都で暮らすムスメです。
二人とも桃が大好きだから。

小さい頃、セミの声が賑やかな夏の暑い仏間の香りは
お線香とお供えでいただいた甘い桃の入り混じった香りでした。
いつも子どものことを優先してばかりの母が唯一
「おかあさん、桃が好きなんよ」
そう言いながら台所に立ったまま美味しそうに食べていた光景が忘れられません。
その日以来、私の中で桃は母のものとなりました。

「スイカのほうが好き!」
と私が桃をまったく食べなかったのは
幼心におかあさんに食べさせてあげたかったからだというのを
大人になって気づきました。

だからなのかムスメの桃好きには不思議な縁を感じます。桃王国和歌山に嫁ぎながらやっぱり桃を通り過ぎる人生になりそうです。

先日早速スーパーで買ってきたものをムスメに送りました。
そのほかにお菓子やスパゲティやレトルト食品などぎゅうぎゅう詰めにして。

夜に珍しくLINEのビデオ通話で話し
「じゃあ切るからね」と言うと
一瞬画像のムスメが寂しそうに眼を伏せたのがわかりました。
しっかり食べて健康な生活を送るんやで。
母の願いはそれだけ。

今年になってようやく余裕ができ
始めたアルバイトでいろいろ学ぶこともあるようです。
{働く}ということの大変さと同時に
とても親切な周りの大人たちに助けられて感謝の心が芽生え
人の役に立つという尊さ楽しさも分かりだした様子。
それよりなにより少しだけ母の私に対する見方?みたいなものも?笑
電話の端々からそんなことを感じ取り
うれしく思った夜でした。

さー母も頑張るぞ。